【感想/批評】政治家の覚悟(菅義偉)を読んでみた

どうも、ブロガーのX(えっくす)です。

いろいろ大変な時代ですが、頑張っていきましょう。

この前、TSUTAYAに行ったら、『政治家の覚悟』が平積みになっていたので、買って読みましたよ。

公文書の箇所が削除されたとかいろいろと話題になっていますが、実際に読んでみないことには、この本の評価はできないでしょうということで、実際に読んだ僕がその感想を述べてみたいと思います。

まず、帯の写真ってもっとマシなやつがなかったの?

菅総理って、人柄が信頼できるっていう評判があるらしいんですけど、この写真からはそんな感じは微塵もしませんよね。

どっちかっていうと、「忖度しないの?(わかってんだろーな)」的な印象さえ感じてしまいます。

あ、もちろん、緊急出版でニッコリ笑顔の写真を撮る時間がなかったのかもしれませんが、もっとマシな写真はなかったのかと思っちゃいますよね。

まぁ、これは内容には関係ないので、あまり大事なことではないのかもしれません。

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政治家の覚悟のどこがすごいのか?

この本を読んで、全体的に感じるのは、菅義偉という政治家のすごさです。

『すごさ』というと長所のように思えますが、もちろん良いところもたくさんあるんですが、同時に『ヤバさ』も同居しているんですね。

まず、この本の内容ですが、

  • 官僚は前例主義で融通が効かない
  • 菅さんがガツンと言って官僚を動かす

みたいなことが具体的な事柄とともに説明されています。
※もちろん菅さん視点ですよー

例えば、夕張市が財政破綻しているのに、ボーナスをたくさんもらっていることとかを、菅さんが何とかするということだったり、発掘あるある大事典のヤラセ問題を菅さん(総務大臣)がガツンと処理する、ということがいろいろと書かれています。

普通の大臣だったら腰が引けてできないことでも、菅さんはガツンとやってしまうわけです。

これ、菅さんとフィーリングや価値観が合う人が読んだら、ものすっごいスッキリすると思います。

僕は強力なリーダーには懐疑的なので、「う~ん」という部分もありますねー。

維新とか橋下さんとかが好きな人は、楽しく読めるかもしれないですね。

独善的な印象も受ける

例えば、破綻している市町村でボーナスが支給されるっていうことに対して、「それはおかしい」とか「いや、そういうルールなんだ」とかいろいろな意見があると思うんですね。

あるいは、セクハラで辞めた官僚だってボーナスが支給されたりするじゃないですか。これについても、「おかしい」という意見も相当あったと思います。

僕は、こういうことに関しては前例踏襲でよいというジェントルマンなので、ガツンとやってしまうことには慎重なんです。

政治家が「これは(道徳的に/正義感として)おかしい」と思っても、それをそのまま規制したりするのには否定的な立場ですね。

もっと客観的なデータというか、『俺がおかしいと思う』以外の理屈が必要だと思うんですよね。

でも、政治家の覚悟にはそのような理屈のことはほとんど書かれていなくて、菅さんが「おかしい」と思うから、ガツンとやるということが多いんですね。

これって、人によってはかなり独善的に感じると思いますね。

ノンキャリ一本釣り人事はヤバい

で、一番ヤバイと思ったのが、ノンキャリを一本釣りする人事です。

官僚ってキャリアとノンキャリに分かれていて、ノンキャリはある役職までしか出世できないようになっているんですが、これを引き上げるということをやったみたいです。

本では、ノンキャリのやる気を引き出し、キャリア官僚の気を引き締めた、みたいに書かれていますが、これは弊害の方が多いと僕は思いますね。

理由は2つ。

  • 大臣の方を見て仕事をするようになる
  • 不要な競争が起きる

と思うからです。

まず、大臣がノンキャリを引き上げるようになれば、官僚は大臣の方を見て仕事をするようになると思います。

公務員は国民全体の奉仕者のはずなので、大臣の方を見て仕事をするようになるのは、本末転倒ですよね。

次に、不要な競争が起きるということです。

これは、大臣の方を見て仕事をするということと関連はあると思うけど、簡単に言えば、お世辞合戦みたいになるということです。

これ、会社員の人だったら、絶対に見たくない光景じゃないですか?

僕もむかーし会社に勤めていた時、そういう光景を見ると「うわー」とか思ってましたよ。

ノンキャリの人って、ノンキャリという自覚を持って公務員になるはずで、別に無理に出世させることはないと思いますね。

職場に嫉妬の感情が広まる方がデメリットがデカいと思いますねー。

まぁ、でも菅さんが気になるなら読んでみると良いと思います。

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